和の工作 2
少なくとも、自分の意見も聴取され考量されたこと・・・
ともかく自分にも「挨拶」があり、面子が保ちえ鋤たことを覆度止目定できればよいのです。
この事前の「同意」調達は、いわゆる日本型デモクラシー(民主的手続)の必須条件であって、これを欠く決定とその実行がいかに利害当事者から強い反発をうけるかは、成田の新東京国際空港建設をめぐる地元農民の抵抗運動が示しているとおりです。
根回しは、「隣の不幸は鴨の味」という私欲と嫉妬に満ちた地域社会において利害対立を水平的に調整するそれなりに実効的な方式であったといってよいでしょう。
・・・そうした根回しにもかかわらず、事を荒立てる人間、理屈をこねる人間、いつまでもごねる人間、腹を割った話し合いに応じない人間・・・
すんだ事をむしかえして、まるく収めた有力者の顔に泥をぬるような人間、地元が割れていることを外部に吹聴する人間、「穏かに出ていればつけ上がる」人間・・・
いわば地域社会では少数者であるこうした人びとは、なによりも和合と全員一致の撹乱者とみなされ、村八分的な制裁をうけます。
それでも、同調せずがんばっていると、根回しによって形成された多数派の切札がきられることになります。
・・・つまり、多数決をもって地元秩序への挑戦者をおさえこむことです。