流行の花 9
一次雑種間の雑種は複合雑種です。
現代のパフィオペディルムの交配種のほとんどは、数世代にわたる複合雑種の交配によるものです。
前世紀の一次雑種は、それ自体、特別な魅力を持っていましたが、はなやかな複合雑種には及びません。
1940年代から1950年代にかけての流行(色の濃い大きな丸い花形)では、複合雑種が好まれました。
それとは対照的に一次雑種では、花が全体に細長く(奇抜な形が多い)、色は、流行にとらわれない落ち着いた色合いが多く、海老茶色やくすんだ茶色に代表されます。
ここ15年ほどの間に、大きな複合雑種への好みが衰え始め、野生種や一次雑種に新しく興味が移っていきました。
一次雑種はそもそもあまり人気がなかったので、前世紀から存在しているものがほとんどないのが残念です。
野生種の多くは、幸い、まだ入手可能です。
育種家はそれらを使って、古い一次雑種の再生をしはじめたところです。
しかし、パフィオペディルム・サンデリアヌムのように、種によっては、今やたいへん希少なものもあるので、生存しているかどうかが危ぶまれています。
とすれば、そのような野生種に由来する一次雑種が再生され得ないということになります。