流行の花 4
スイセンも、野生種から多大の恩恵を受けている園芸植物の1グループです。
スイセンの大型園芸品種は、近年、小型の花を咲かせる野生種の多くとかけあわされ、楽しげで上品な花を持つものが生まれています。
ナルキスス・トリアンドルスとナルキスス・キクラミネウスが、多年にわたり、そうした交雑に用いられてきました。
前者は、絹のような花びらを持つ花が小さく集まって咲きます。
後者は早咲きで、後方に反り返った花びらと、花筒の長い花を生み出す遺伝子の供給源として用いられています。
これらのようなタイプのスイセンは、変わらぬ人気を保っています。
小型のスイセンの需要は、供給をはるかに上回ります。
しかし、新たな小型スイセンが生まれる可能性は低く、それは小型野生種の多くが消えつつあるからです。
スペインやポルトガルに自生する、小さな黄色い花のナルキスス・カルキコラは絶滅が危惧されています。
また、白花の小型園芸品種を作出するうえで、最も強力な原種になりうるナルキスス・ワティエリは、すでに入手できなくなっています。